食物アレルギー

食物アレルギー

食物アレルギーの分類

食物アレルギーは大きく分類すると

  • 新生児・乳児消化管アレルギー
  • 食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎
  • 即時型食物アレルギー
  • 特殊型:食物依存性運動誘発アナフィラキシー
  • 特殊型:口腔アレルギー症候群

に分けられます。

それぞれの特徴や原因となりやすい食べ物についてご紹介いたします。

新生児・乳児消化管アレルギー

多くみられる年代

2000年頃から急増してきたアレルギーです。

特に、新生児期から乳幼児期にかけての発症例が多く見られます。

年間2000人以上が発症していますが、どのような人が発症しやすいのかは、まだ解明されていません。

 

症状の特徴

嘔吐、血便、下痢、体重減少などが特徴的な症状です。

嘔吐と血便が同時に起こるタイプは、出生後すぐの新生児期や乳児に起こりやすいです。

嘔吐や血便は見られないものの、体重が増加していかないタイプもあります。

いずれも、原因となる食物を摂取してすぐに症状が出る訳ではありません。

1週間から2週間程度は特に症状がない患者さんも多く見られます。

原因となる食物の摂取を中断することで症状が軽快していくのも特徴です。

 

原因となる食べ物

原因となる食物の9割以上を牛乳や乳製品摂取が占めています。

その他、約2割に母乳の摂取、1割に大豆やお米の摂取が見られます。

食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎

多くみられる年代

特に、生後1か月から3か月程度の乳幼児に発症しやすい病気です。

2歳頃までには患者さんの大部分が治癒または軽快していきます。

 

症状の特徴

代表的な症状は、かゆみ湿疹です。顔面から症状が現れ始めるのも特徴の一つです。

一般的なアトピー性皮膚炎の治療を続けても、なかなか改善していかない病気ですが、患者さんの多くは、その後の成長とともに自然と治癒または軽快していきます。

 

原因となる食べ物

原因となる食物で最も多く見られるのは、卵です。

次いで、牛乳、小麦と続きます。

即時型食物アレルギー

多くみられる年代

即時型食物アレルギーは、年齢を問わず発症するのが、大きな特徴です。

 

症状の特徴

このアレルギーは、原因となる食物を摂取してから数分から2時間以内の間に発症していきます。

・皮膚症状(かゆみ、じんましん、むくみ、湿疹)

・呼吸器症状(くしゃみ、鼻づまり、鼻水、せき、呼吸困難、喘鳴)

・粘膜症状(眼の充血やかゆみ、口腔内や唇・舌の違和感・腫れ)

・消化器症状(下痢、悪心、吐き気、嘔吐、血便)

・循環器症状(頻脈、徐脈、不整脈、血圧の低下、四肢の冷感、チアノーゼ)

・全身症状(アナフィラキシー(ショック状態))

を引き起こします。

 

原因となる食べ物

原因となる食物の代表は、卵、牛乳、小麦、ピーナッツ、果物、そば、甲殻類、魚類となります。

特に乳幼児期では、卵、牛乳、小麦が最も多く、ピーナッツや果物由来も多く見られる特徴があります。

特殊型:食物依存性運動誘発アナフィラキシー

多くみられる年代

食物依存性運動誘発アナフィラキシーは、学童期以降に頻度の比較的高いアレルギー反応です。

発症のピークは10代から20代で、男性に多いと言われています。

 

症状の特徴

特定の食物を摂取したあと数時間以内に運動をすることで発症します。

従って、「特定の食物摂取」と「数時間以内の運動」という2つの条件が必要で、特定の食物摂取だけでは発症しないアレルギー反応です。

全身のじんましん、むくみ、咳、呼吸困難、半数が血圧低下によるショックを伴います。

進行が早いため、アレルギー反応を起こした場合には、速やかな病院搬送と治療が必要になります。

 

原因となる食べ物

原因となる食物の代表は、小麦、えび、果物になります。

特殊型:口腔アレルギー症候群

多くみられる年代

口腔アレルギー症候群は、学童期から成人にかけての発症が多いとされています。

 

症状の特徴

原因となる食べ物を口にしてから15分以内に、口の中や唇などが腫れたりかゆくなったりすることがあります。

多くの場合は時間経過と共に症状がなくなりますが、アナフィラキシーショックと呼ばれる重篤な症状につながることもあります。

花粉症を抱える方に多いことも特徴のひとつです。

 

原因となる食べ物

原因となる食物で多いのが、りんご、さくらんぼ、桃、なしなどの果物です。

これらの果物は、シラカバと似た構造を持つ蛋白質を含んでいます。

そのため、シラカバを中心として花粉症を発症している方に口腔アレルギー症候群が合併することが多いとされています。

食物アレルギーの原因を知るには?

食物アレルギーを疑う場合は、下記のような問診、検査を行い、原因となる食物を見つけていきます。

 

問診

食物アレルギーの診断をするうえで重要な材料になるのは、患者さんの普段の生活行動です。

具体的には、職業、アレルギーを起こす前に摂取した食物、動物の飼育の有無、最近引っ越しやリフォームなどを行なったか、生活環境の変化、家族に同じアレルギー体質の方がいないか、これまでの病気の既往歴、服薬歴などの問診です。

こうした患者さんの情報は、多いほど診断の補助として役立ちます。

 

血中抗原特異的IgE抗体検査

現在、血中抗原特異的IgE抗体検査では、200種類ほどのアレルギー誘発物質の検査が可能です。

 

皮膚プリックテスト

皮膚プリックテストは、即時型アレルギーに対する検査です。

安全性や有用性、簡便さから世界で幅広く利用されている検査です。

プリック針という針でアレルギー誘発物質をごく少量皮膚に入れて、15分後に出現した膨疹径を計測し、アレルギーの反応性を調べます。

    プリックテスト

    アレルゲンエキスを皮膚に一滴たらし、検査用の針を皮膚の表面に押し当てて、15分後の反応をみます。

    判定方法

    アレルギー反応が起きるとアレルゲンエキスをつけた皮膚の部分が赤く腫れ、その程度により陽性かどうか判断します。

食物除去試験

食物除去試験は、食物経乳児アトピー性皮膚炎での治療を行っているにもかかわらず、湿疹などの改善が思わしくない場合などに、特異的IgE抗体検査や皮膚プリックテストで陽性反応を示したアレルゲンに対して、そのアレルゲンを含む食物を7日間程度完全に除去する試験です。

この試験により湿疹が改善されたかどうかを検査していきます。

診断を確定するために食物経口負荷試験を行う場合もあります。

 

経口負荷試験

食物除去試験で改善が見られた場合に行なう検査が、経口負荷試験です。

この試験の目的は、食物アレルギーに対する治療効果と摂取できる食物の量を増やして制限を緩和出来るかどうかを判断することにあります。

アレルゲンと疑われた負荷試験食品を少量から摂取していきます。

その後、30分程度観察し、症状が現れるかを確認していきます。

症状が現れない場合は、数回にわけて目的とする量まで摂取を続けていきます。

症状が現れた段階で摂取を中止し、治療へ移っていきます。

試験終了後、2時間程度観察を続け、医師の判断で問題がなければ帰宅することが出来ます。

帰宅後、症状に変化がないかを引き続き観察していただき、当日は、もし症状が現れた場合に対応出来るように、外出を控えていただくことになります。

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