禁煙外来のご案内

禁煙外来のご案内

2020年4月1日より健康増進法の改正によって、飲食店やオフィス、事業所、交通機関などの施設が「原則屋内禁煙」となりました。

当院では皆さまが禁煙を無理なくスムーズに進められるよう禁煙外来を行っております。

1日2回の内服薬で、無理なく楽にタバコがやめられます。

3ヶ月間(12週間)の標準スケジュールで保険が適応できます。

禁煙をお考えの方はお気軽にご相談ください。

ニコチン依存症の診断

ICD-10(国際疾病分類第10版)において、下記6項目の内3項目以上当てはまる場合はニコチン依存症と診断されます。いくつ当てはまるかチェックしてみましょう。

 

1:切望感

喫煙したいという強い欲望。切望感。

 

2:強迫的使用

自分の意志に反して、ついタバコを吸い始めたり、喫煙したいという強い欲望、切望感。

ずるずると何本も吸ってしまう。減らそうとしても、思うように減らすことができない。

 

3:身体的離脱症状

禁煙したときの禁断症状の出現。禁断症状を和らげ、避けるために喫煙する。

 

4:耐性の出現

喫煙を開始した当初の量では同じ効果が得にくくなり、考えていたよりもずっと多くの量を、長い期間にわたり喫煙している。

 

5:社会活動への支障

喫煙のための仕事の中断。喫煙できない場所を避ける等、喫煙を優先するため、社会的活動に支障がでる。

 

6:悪いことはわかっていてもやめられない

有害性が明らかだと認識しても、喫煙を継続する。 

 

(出典)新版喫煙と健康, 保健同人社(東京), 2002

保険適応に必要な要件

保険診療においては、下記の表にある質問を用いて、ニコチン依存症かどうかを診断しています。

5点以上をニコチン依存症と診断し、当てはまる方は保険診療で禁煙治療ができます。

医療機関で禁煙治療をお考えの方は、事前にチェックしてみてもよいでしょう。

 

設問内容 はい いいえ
自分が吸うつもりより、ずっと多くのタバコを吸ってしまうことがありましたか。
禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。

禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。

禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。(イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)

上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。

重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。

タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。

タバコのために自分に精神的問題が起きているとわかっていても、吸うことがありまし

たか。

自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。
合 計

 

(出典)禁煙治療のための標準手順書

禁煙治療

医療機関で行う禁煙治療は禁煙補助薬を用いた「ニコチン置換療法」です。

禁煙補助薬によってニコチンを補充することで離脱症状を軽減し、無理なく禁煙を継続させます。

タバコを少しずつ減らすのではなく、タバコを一気にゼロにした日から禁煙補助薬を開始するのがコツです。

禁煙補助薬 ―内服薬の2つの効果―

禁煙補助薬には内服薬、貼付薬(ニコチンパッチ)、ガム(保険適用外)がありますが、当院では内服薬(チャンピックス)をお勧めしています。

以前は禁煙補助薬としてニコチンパッチを使用することがほとんどでしたが、これに代わる新たな禁煙補助薬として内服薬(チャンピックス)が登場しました。

内服薬は2つの効果があり、禁煙効果を高めます。

 

1:ニコチンの禁断症状を軽くする

タバコを吸うことで、タバコの中のニコチンが脳の神経細胞にあるニコチン受容体に結合します。

これによりドパミンが放出され満足感などの快感が得られます。

チャンピックスがニコチン受容体に結合することで少量のドパミンが放出され、これにより禁煙に伴う離脱症状やタバコに対する切望感が軽減します。

 

2:タバコをおいしいと感じなくする

チャンピックスを内服することで、タバコを吸ってもニコチンが脳の神経細胞にあるニコチン受容体に結合するのを妨ぎ、喫煙による満足感を抑制します。

 

ニコチン離脱症状 ―3日目がヤマ!―

禁煙によりニコチン離脱症状が現れることがあります。

ですが、離脱症状は3日目がピークと言われており、おおむね1週間、長くても2~3週間で消失します。まずは1週間、続けてみましょう!

 

[離脱症状の例]

イライラ・欲求不満・怒り

不眠

不快・不安・抑うつ

落ち着きのなさ

集中できない

心拍の減少

食欲亢進・体重増加

禁煙治療お勧めの理由

禁煙補助薬を用いた禁煙治療は「楽で・確実・安い」です。

禁煙をお考えの方は、禁煙外来がおすすめです!

 

楽で ・・・ 禁断症状が確実に少ない

確実 ・・・ 3ヵ月通院すれば7割成功

安い ・・・ 3ヵ月の保険診療3割負担で、必要な費用はわずか2万円弱

 

(出典)ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態調査

当院の禁煙外来

ご予約不要

保険適応に必要な要件を満たせば、ご来院したその日から禁煙がスタートできます。

 

夜間診療あり

平日 夜間診療(18:00~20:00)を行っていますので、お仕事がある方も通院しやすいです。

 

費用

2万円弱(3ヵ月の保険診療・3割負担の場合)です。

1日1箱喫煙される方でしたらタバコ代よりも安くすむかもしれません。

 

通院期間・回数

保険が適用される通院回数は、初診を含めて計5回、期間は12週間(約3ヶ月)となります。

禁煙外来 Q&A

Q:ニコチンパッチとチャンピックスでは、どちらのほうが禁煙の成功率は高いのでしょうか?

A比較試験では、チャンピックスを使用した方が禁煙成功率は高いと報告されています。

ニコチンパッチ(貼付薬)をご希望の方にも対応しておりますのでご相談ください。

 

Q:以前、禁煙治療を受けましたが失敗しました。再度、禁煙外来を受診することはできますか?

A:前回の禁煙治療開始日から1年が経過していれば、再び禁煙治療を受けることができます。

禁煙治療後にまだ薬を継続したい方や、禁煙治療から1年未満でもう一度受けたい方は自由診療となります。

(前回の禁煙外来から原則1年間、健康保険を使用して禁煙外来を受診することはできないため)

診療受付時間

  • ・午前(8:45~12:00)
  • ・午後(13:45~15:00)
  • ・夜間(16:45~18:45)
  • ※午前の12:00~12:30と午後の15:00~15:30は当面の間、発熱外来対応時間となります。

※休診日

木曜、土曜午後、日曜、祝祭日